管理栄養士が活躍している仕事のなかで注目されているものに、「スポーツ栄養士」があり、そのなかでスポーツジムやトレーニングジムで働く管理栄養士の人気が高まっています。
スポーツ栄養士になるには?
近年セルフメディケーションの普及よって運動と健康の重要性が高まっています。
スポーツ分野での管理栄養士の必要性は認知されているものの、栄養士・管理栄養士職を募集しているスポーツジム・パーソナルトレーニングジムは、まだまだ多くないのが現状です。
私も含めスポーツジム・パーソナルトレーニングジムで働きたい栄養士・管理栄養士は、まずインストラクターからのスタートになるケースも多くあります。
そしてインストラクターの経験を積んだ後に、仕事の合間に栄養相談や食事指導をすることになります。
そのため、新卒からスポーツジムで働きたい場合はインストラクターで入社するのが最もスタンダードな方法です。
インストラクターで就職するにはスポーツ経験が重要になります。
就活では、学生時代に部活動に打ち込んだ経験や、運動や健康についての身に着けた知識をしっかり言えるようにしましょう。
また持っていると有利な資格は、(管理栄養士・栄養士以外)「健康運動指導士」や「健康運動実践指導者」があると良いです。
特に健康運動指導士の資格は医療面での運動プログラムの提案や指導をすることができる専門家の資格です。
そのため、管理栄養士と健康運動指導士の資格を両方持っていると、スポーツジム・パーソナルトレーニングジムで経験を積んだのちにフリーランスで働く場合、大きな武器になります。
また日本栄養士会と日本運動協会の共同認定による資格で「公認スポーツ栄養士」があります。
公認スポーツ栄養士の資格は、管理栄養士又は健康運動指導士を有している場合、一部の履修学科が免除になります。
こちらも管理栄養士を取得後のステップアップとしては有効な資格です。
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スポーツ栄養士の仕事内容・職場の特徴
仕事内容
主な仕事はスポーツジム・パーソナルスポーツジムに来られる方に向けたのマシンの使い方の指導や運動指導、エアロビやシェイプアップなどのレッスン、プールでの監視業務が主なインストラクター業務になります。
そのほかには正社員として働く場合はジムの管理業務や受付、トレーニングマシンの清掃や館内の清掃などの雑務があります。
そのなかでスポーツ栄養士の業務としては、会員向けのダイエットプログラムです。
マシンを使ってのトレーニング指導をしながら普段の食事を聞き、そこから適切な栄養指導や栄養相談をおこなています。
運動と食事の両面からサポートするので、減量したい方、筋肉量を増やしたい方など個人個人に合わせた効果的なプログラムを作成しサポートをしています。
またスポーツ栄養士はまだまだ多くないため、ほかのインストラクターから栄養について質問されることもあります。
職場の同僚
パーソナルスポーツジムのインストラクターには正社員で働く人は少なく、学生アルバイトも多くいます。
学生といっても体育大学在学中の方や運動系の学部の方ばかりで指導者のレベルは高いです。基本的に体育会系です。
労働条件
労働時間は勤務先によりけりですが、最近では夜中まで空いているジムや、24時間開いているジムもあります。
そのため、9時から17時までや、13時から20時などシフト交代制で運営しているところが多くあります。残業も勤務先によります。
またスポーツジム・パーソナルスポーツジムによっては、年末年始やGWなどの長期休暇も開業しているところが多く、まとまった休みはとりづらくなります。
給与は初年度年収200万~300万円が相場です。同年代の収入と比べるとやや低い傾向となります。
経験を積みマネージャーやチーフマネージャーになると年収はあがります。
またフリーランスで他企業へのトレーニング指導やレッスン指導をすればその分収入も増えます。
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受験生へのメッセージ
スポーツ栄養士は人気な分野なのですが、就職先や求人は少なくかなりの狭き門になります。
私も早いうちから経験を積むために、学生のうちにスポーツジムでインストラクターとしてアルバイトをはじめました。
そこでのインストラクターとして4年間働いた経験があったからこそ、スポーツ栄養士として無事就職できたのだと思っています。
大学生になったら、試しにスポーツジムやパーソナルトレーニングジムのアルバイトをはじめてはいかがでしょうか。
実際に働くことでより具体的に仕事内容や労働環境を確認することができ、私みたいにより「働きたい!」と思うかもしれません。
また反対に思っていたことと違った!となった場合でも、スポーツジム・パーソナルトレーニングジムではなく、別の分野のスポーツ栄養士に軌道修正することもできます。
いずれにしても早めに動くことが大事!