管理栄養士の仕事は、幅広く、学校、施設、保育園、病院などさまざまです。
今回は、病院で働く管理栄養士の求人の見つけ方・仕事内容についてご紹介します。
栄養士の求人の見つけ方
私の就職活動は、大学に来る求人募集に目を通すことから始めました。
病院に勤めたいと思っていましたので、初めから病院を主に探していました。
ただ、なかなか求人はなく、委託会社の求人がほとんどでした。
病院で働く管理栄養士の人数は少ないため、辞める人がいなければ求人がでません。
そのため、12月のボーナスがでたあとぐらいから求人が増え始めますので、初めは焦らなくていいでしょう。
委託会社は集団で新卒者採用の入社試験が行われますので、早めに求人がでます。
私は、実家に戻る予定でしたので、地元の医療関係者向け、新卒者向けの集団面接にいくつか参加しました。
そこで、いろいろな病院をみることができて管理栄養士の求人をいくつか見かけましたし、実際にその集団面接で受けたいと思う病院を見つけることができましたので参加してよかったと思います。
他にも、各都道府県に栄養士会がありますが、大学の先輩から「履歴書を渡しておくと紹介してもらえるよ」と助言をうけていましたので、栄養士会に履歴書を送付しました。
栄養士会からその後連絡をいただくことができ、私が勤めていた病院の紹介をしていただきました。
栄養士会は、所属すると地域の情報が入ってきますし、研修会もよく行われていますので、会費はかかりますが病院に努めるときには入ったほうがよいと思います。
履歴書を送付した後、栄養士会の事務局の方とお話することもできたので、顔がつながり、その後のお仕事がやりやすくなりました。
病院で働く管理栄養士の仕事内容・労働条件
仕事内容
給食の調理現場、献立作成、衛生管理、調理員の人事管理、健康管理、病棟でのラウンド、栄養指導、栄養管理、栄養管理委員会の運営、その他糖尿病など疾患や病院の衛生などさまざまな委員会業務、病院全体の運営委員会参加、研修会の企画、参加、公民館講座など
・職場の特徴 病院でのお仕事はとにかく幅が広いです。
仕事の内容が多く、ハードなので、とても大変ですが、管理栄養士は栄養課の顔であり人数が少ない分仕事量が多くなり責任も大きいですのでやりがいがあります。
研修会や委員会の参加は、栄養課としての意見を求められますので、常に問題意識を持つようにしました。
そのため、わからないことはその都度勉強する必要がありました。
給食の調理は、時間との戦いです。どんなことがあっても配膳の時間を遅らせることはできませんので、時間配分や調理員の人員配置や調理技術を上げるよう常に工夫をしていました。
管理栄養士も嚥下障害の訓練食や食事形態を変える必要がある方の食事を作成していましたし、調理員さんとのコミュニケーションを行うように努力していました。
調理業務は調理員がいなければ成り立ちません。現場の声を聞きながら、納品の食材や在庫の確認などを行っていました。
病棟での業務は、食事時間に毎日ラウンドを行います。患者さん個人の状態を確認し、食事量や病態の把握を行います。
気づいたことや不明なことはカルテを調べたり、担当ナースへ報告したり、ドクターへ確認して対処していきます。
検査値を毎週確認し、常に変化がないか目を配るようにしていました。
病棟は忙しいため手短に話す必要があり、いかにわかりやすく説明できるか、無駄な時間を排除できるか考えながら行動していました。
電話や業者の対応、企業の営業の対応なども多かったです。
労働条件
病院もいろいろありますので、大きい総合病院のようなところは、管理栄養士も複数いますので、業務を分担して行うためそれほど負担ではないと思います。
私の病院も複数いましたが、仕事の量が多く、分担してもひと通りは全部できるように教育していただいたのでとても勉強になったのですが、毎日残業でした。
また、朝食時間は管理栄養士不在でよかったのですが、遅番の時間帯は交替で行っていましたので、2時間ほどずれて勤務していました。
基本給は一般企業と比べても安かったです。ボーナスは2回/年でました。
研修会はよく参加させていただけて、病院は勉強することにはとても協力的でした。
休みはあまり取得できず、有給休暇はほとんど使うことがありませんでした。
⇒スポーツ栄養士の就活・仕事内容・待遇。スポーツジム勤務の体験談
受験生へのメッセージ
管理栄養士の仕事の厳しさを多く伝えてしまいましたが、病院の現場は命を預かるところなので厳しくて当たり前だと思います。
私は、管理栄養士としての経験を積みたかったので、病院に就職することを選びました。
実際に病院に努めてみて、とても勉強になりましたし、心も体も鍛えてもらいました。
もし病院の管理栄養士に興味があれば、委託会社よりも直営の管理栄養士として勤務することをおすすめします。
もちろん委託もよさがあるのですが、直営で勤めたほうがより深くかかわれると思います。
管理栄養士は、いろいろな患者さんに接して栄養の改善がみられたとき、病院スタッフと協力して結果がでたときなど自分の知識や経験がやりがいにつながる仕事だと思います。